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乳幼児によく見られる症状と家庭での対応法
よく病気をし、怪我もしやすいのが乳幼児です。ここでは乳幼児によく見られる症状とその家庭での対処法を説明しています。また、クリニックを受診する目安も書き出しました。ぜひ参考にしてください。小さなお子さんは症状がわかりやすいので目を離さないようにしてください。
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1. 発 熱(37.5℃以上)
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こどもの発熱の原因のほとんどは感染症ですが、暑いところにいて熱がこもってしまう「こもり熱」もありますので、室温や衣類にも注意をしましょう。
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熱の高さと病気の重さは必ずしも関係ありません。高い熱でもあわてずに機嫌・顔色は良いか、呼吸は苦しそうじゃないか、などの熱以外の症状もよく観察しましょう。
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熱のある時は水分を十分に与えましょう。熱のあがりかけで手足が冷たく、寒がっている時は暖めてあげましょう。熱が上がりきったら薄めの服装にして、嫌がらなければ身体を冷やしてあげましょう。
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解熱剤は一時的に熱を下げますが、病気を治す効果はありません。元気なら使用する必要はありませんが、もし使用するなら38.5℃以上を目安に、続けて使うときは6時間以上あけて、1日2〜3回をめどに使ってください。
発熱
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□3ヶ月未満の赤ちゃん
□12時間以上おしっこが出ない
□水分を受け付けない
□吐いて頭痛を訴える
□顔色が悪く、ぐったりしている
□眠ってばかりで、あやしても笑わない
□けいれんをおこした
□呼吸が苦しそう
2. せ き
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「せき」は呼吸器(鼻,のど,気管,気管支〜肺)へのさまざまな刺激(感染症,アレルギー,タバコの煙,ほこり,冷たい空気など)によって起こってきます。
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子どもによくみられるのは、かぜウイルスの感染や、アレルギー性の炎症によって粘膜が敏感になったり、また、たんなどの分泌物が増えて、それを取り除こうとするためにおこる「せき」です。
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「せき」は自然に良くなったり、あるいは適切な治療で次第に治まります。しかし、2週間以上続く「せき」はかかりつけ医に診てもらいましょう。
せき
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□こえがかすれ、オットセイの鳴き声みたいにせきこむ
□苦しくて肩で息をしている、呼吸が速い
□ゼーゼー、ヒューヒューという
□苦しくて肩で息をしている、呼吸が速い
□ぐったりしている
□くちびるや口の周りが紫色
3. 鼻みず・鼻づまり
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鼻みずは健康な状態でも出ます。
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冷たい空気を吸ったり、かぜウィルスが鼻粘膜に侵入すると多くなります。また、幼児では、ほこりや花粉アレルギーによっても鼻みずは多くなります。
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軽い鼻みずだけでほかに症状がなければ様子を見ましょう。
鼻水・鼻づまり
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湿らせた綿棒などで鼻の穴の近くのかたまりをとる。
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口で鼻みずをゆっくり吸い出す。
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市販の鼻吸引器で鼻みずを吸い出す。(蒸しタオルなどで鼻を湿布し、鼻粘膜の血管が拡張してから吸引するとさらに効果的です)
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ティッシュで作ったこよりをゆっくりと回しながら鼻の奥まで3〜4cmくらい入れ、ゆっくり引き出すと、鼻みずがティッシュと共に出てきます。また、同時にくしゃみをして鼻みずが外に出てきます。
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□鼻がつまって息が苦しそうで顔色が悪く、
ぐったりしているような場合は急いで受診しましょう
□鼻づまりがひどくて飲めない、眠れないなどの症状がある
□鼻づまりがあり、鼻がくさい
(鼻の中に小さなおもちゃや豆などの異物が入っている可能性があります)
□寝ている時にいびきをかき、夜に何回も息が止まる、昼間にいつも口で息をしている(口蓋扁桃肥大、睡眠時無呼吸症候群やアデノイド肥大が疑われます)
4. 便 秘
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1日に1回排便がなくても、機嫌がよければ様子を見ていてかまいません。しかしお腹が張って機嫌が悪い時や、離乳食を食べるようになって便が硬くなり出にくくなった、毎日出ていても便がコロコロで肛門が切れたりするなどの場合は便秘として対処しましょう。
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便秘の時の工夫 : 乳児期では、お腹を優しくさする、綿棒浣腸(綿棒の先にワセリンなどをつけて綿棒を深さ1.5〜2.0cmぐらい肛門に差し入れてお尻の穴を拡げるような感じで回します)をする、マルツエキス・オリゴ糖などを与えてみる、それでも出ないときは市販の浣腸をする、などを試してみてください。 幼児期では、水分摂取を多くすることや、規則正しい食事や排便などの生活習慣に気をつけることも大切です。また、排便というのはデリケートな面があり、トイレへの不安をなくすなどの配慮が必要な事もあります。
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3〜4日、排便がなければ相談してください。
便秘
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□家で浣腸ができない
□浣腸しても便が出ない、腹痛がおさまらない
□便秘を繰り返す
□嘔吐や血便がみられる場合は急いで受診しましょう
5. 下 痢
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子どもの下痢は食事や生活環境によるものや、ウイルスや細菌などによる感染性胃腸炎がほとんどです。尿路感染症や食物アレルギーでも下痢になることがあります。
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下痢の場合、まず便をよく観察することが大切です。水のような便か、軟便か、色はどうか、白っぽくないか、血液を含んでいるか、ネバネバした粘液が混ざっていないか、臭いなどもチェックしましょう。下痢の回数もつけておきましょう。そのほか、発熱,嘔吐,腹痛,発疹などの症状がないかどうかも確認してください。
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家庭ではお腹を冷やさないように注意しましょう。下痢の回数が多い場合でも、水分(母乳,ミルク,イオン水など)は少量ずつ飲ませてあげましょう。水分がとれて食欲があれば、おかゆや軟らかい麺類など、消化の良い食物を少量から開始します。
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気になる便の場合は、オムツを残しておき、小児科を受診する際に持参しましょう。保管できない場合は写真に取っておくとよいでしょう。
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高熱があり、腹痛も強く、便に粘液や血液が混ざる場合、細菌性腸炎が疑われます。その場合は下痢止めの薬を勝手に飲ませてはいけません。
下痢
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□元気がなく、水分もとれない
□意識がぼーっとしている
□おしっこが半日以上でていない
□激しいお腹の痛みや血便の量が多い
6. 肌のブツブツ
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小児の病気では発疹を伴うことがよくあります。発疹には全身の病気の症状の1つとして出るものと、皮膚だけの病気として出るものがあり、原因によっては緊急の対応が必要です。
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生後2〜4週頃から、顔や頭に乳児湿疹が出る事がよくあります。湿疹が手足や身体に広がってきたり、耳切れもあるようでしたら早めに受診して相談してください。
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乾燥肌には毎日のスキンケアが大切です。入浴・シャワー後、皮膚表面に水分を残しておいて、速やかに保湿ローションを塗るのがコツです。季節によって使い心地の良い保湿剤を使い分けるもの良いでしょう。
ぶつぶつ
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□発疹とともにぐったりしている
せき込んだり息がぜーぜーしており
声が出ないなど症状がみられる
食物アレルギーのある子どもの誤食事故など、アナフィラキシーによる皮膚症状が疑われるので急いで受診しましょう
□発疹以外に発熱等の症状があり、全身の病気による発疹が考えられる
□細菌感染(とびひ)が疑われ、発疹が急に広がってきた
7. すり傷・切り傷・頭部打ぼく
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まず傷口を直接圧迫して止血します。ほとんどの場合、数分で止血します。
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次に傷口を水道水で入念に洗い、泥や砂を残さない。消毒はせず、乾かさずに治すタイプのばんそうこう(キズパワーパッドなど)を使用するのがいいでしょう。
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頭を打った時は、軽症にみえても重症のこともあり、いつもと様子が違えば医療機関を受診しましょう。
傷・打撲
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□圧迫しても出血が止まらず、傷が深く、傷口が開いている
□傷口を洗い流しても、異物を完全に除けない
□人や動物によるかみ傷、汚ない場所(下水やどぶ川など)での傷、汚い物(古くぎや刺さった木材など)による傷
□傷口がしびれる、感覚がおかしい、傷口の先が普段のように動かせない
□治療後、傷口が腫れたり、痛みがどんどんひどくなる、ウミが出るなど
□頭を打った後、何度も吐く、顔色がわるいなど
8. やけど
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家庭内でのやけどの事故が多いのは「活発に動くけれど危険なことがわからない」6ヶ月から2歳半くらいの子どもです。
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熱いお茶やみそ汁,カップめん,電気湯沸かしポット,ケトルなどをひっくり返して、やけどをすることが多いので、子どもの手が届くところに置かないようにしましょう。
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やけどをしたら5〜10分以上、シャワーの水などでやさしく流すか冷たい水につけて冷やしましょう。衣類の上から熱いものがかかった場合は脱がさずに衣類の上から水で冷します。受診などで移動する時には、ぬらした清潔なタオルの上から氷水を入れたビニール袋(冷却ジェルシートはダメ)を当てて冷やしてください。傷口に直接水を当てるのは、凍傷のリスクがあります。
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自分の判断で油や軟膏,消毒薬などを使用しないようにしましょう。赤くなっているだけならあまり心配はありませんが、水疱(水ぶくれ)ができてこないか注意深く見てください。水疱(水ぶくれ)はできるだけつぶさないでください。
やけど
医療機関受診の目安
次のような場合は、急いで受診しましょう
□やけどの範囲が広い(子どもの手のひら以上の広さの場合)
□水疱(水ぶくれ)ができている
□皮膚が黒っぽくなっている
□水疱(水ぶくれ)がつぶれた後に白い皮膚が見える
□間接部分や顔面・陰部・手のひらのやけど
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